今回の経営学の教養のテーマは「経営理論」についてです。 経営学を知るにあたり、「経営理論」とは何かを知っておくことは欠かせません。
まずはここから初めてみたいと思います。
このテーマについて教えてくれるのは、入山章栄(いりやま あきえ)さん著書の「世界標準の経営理論」の序章「経営理論とは何か」の部分です。
「経営理論とは何か」の部分に入る前に、私がなぜこの書籍を読むことにしたのかについて述べておきたいと思います。
目次
なぜ「世界標準の経営理論」を読むのか
私が「世界標準の経営理論」が教養につながると考えたのは、本書の以下の部分を読んで強く共感したためです。
これからのビジネス環境は不確実性がさらに高くなり、さらに複雑になり、状況は刻々と変わる。すなわち「正解のない時代」になる。この環境下で「これは正解だ」と安易に思考を止めることほど恐ろしいものはない。したがって、この「正解のない世界」で意思決定して前進するには、誰もが考え続けなければならない。 そのためには、(それが正解というわけではないが)考えるための「軸・羅針盤」が必要だ。 (中略) 世界標準の経営理論は、世界中でビジネスを長い間研究してきた経営学者の英知の集大成であり、したがって「ビジネス・経営の心理法則」に肉薄している可能性が高い。それを理解することで、ご自身の考えをさらに深め、広げ、考えるための「思考の軸」にしていただきたいのである。 ー「世界標準の経営理論」 ⅰ、ⅱより抜粋
現代は変化が激しく不確実性が非常に高くなっています。
そのような状況下で経営学を学ぶことは自分で考えるための武器を手にするようなものであるといえ、有用なものであると考えました。
【要約】「世界標準の経営理論」 序章「経営理論とは何か」
経営理論とは、「経営・ビジネスの因果関係(how)、適用範囲(when)、理由(why)に答えることを目指すもの」であり、ビジネスパーソンが経営理論を理解することは有用です。その理由は以下の通り。
- 人が動くためには理由(why)が必要であり、経営理論はなぜそうなるかの説明を一つの切り口から与えることができる。
- 各理論を理解・腹落ちすることで、それを思考の軸にして様々なビジネス現象の本質を切り取ることができる。つまり、経営理論はビジネスへの汎用性が高い。
- 経営理論の説明力は時代を超えて不変である。
また、経営学自体は人・組織の行動原理に対して独自の理論基盤をもっておらず、これらについては経済学・心理学・社会学を応用しています。
経営理論を理解する意義
社会人となりビジネスの世界に足を踏み入れた今、改めて経営学を学び自分の思考の軸を手にしたいと思います。
経営理論を理解することは、ビジネス現象の本質を自分なりに解釈するために必須のもので、全ビジネスパーソンの教養であるといえます。