この記事ではビジネスモデルの話をさせていただきます。
テーマは「ストックビジネス」。ビジネスには「フロービジネス」と「ストックビジネス」があり、私の意見としては「個人も企業もストックビジネスを持とう」ということを伝えたいです。
なぜそのように考えるのか説明させていただきます。
目次
■「フロービジネス」と「ストックビジネス」とは
「フロービジネス」とは、その都度の取引で収入をあげているビジネスのことを言います。
飲食業や小売業がフロービジネスの例として挙げられます。
一方「ストックビジネス」とは、自分の資産を使って継続的に収入をあげるビジネスのことを言います。
不動産賃貸、定期的な保守点検サービス、リース、保険などがストックビジネスの例として挙げられます。
■「フロービジネス」のメリット・デメリット
「フロービジネス」のメリットは、収益化が早いということです。
収益になるまでの時間が早いので売れる商品であれば、どんどん売上と利益がでます。
小売業を考えてみると、モノを仕入れて販売するというビジネスモデルですから、売れる商品であればどんどん仕入を行って販売すれば利益が出ますよね。
一方、「フロービジネス」のデメリットは、安定性が低いということです。
商品の販売力が落ちてくれば、それに連動して売上も落ちてきます。
■「ストックビジネス」のメリット・デメリット
「ストックビジネス」のメリットは、収益が安定するということです。
不動産賃貸を例に考えると、一度賃借人が決まれば数年の間は収益が安定的に発生しますので、追加投資やリフォームなどのキャッシュ・プランが立てやすくなります。
フロービジネスの場合は収益が安定しません。
一方、「ストックビジネス」のデメリットは、収益化までに時間がかかるということです。
ストックビジネスを行うには、収益を生むための資産構築と仕組み化が必要不可欠です。
■「ストックビジネス」の必要性
「ストックビジネス」には、収益化までに時間がかかるという欠点があるものの、一度仕組み化できてしまえば、極論してしまうと寝ていても収益を生むことができるビジネスです。
「フロービジネス」では、継続的に働くことが必要となるため、継続的に働けなくなった場合、収益が0になってしまいます。
「ストックビジネス」ではフロービジネスを補完することができるのです。
■【企業編】今実施している「フロービジネス」を「ストックビジネス」に生かすには
これまで見てきたように、「フロービジネス」と「ストックビジネス」は補完関係にあります。
「フロービジネス」を実施している企業においては、「ストックビジネス」にも進出するほうが収益が安定し、ビジネスの安定性を得ることができます。
ビジネスが安定すれば、新たな投資計画や採用計画もしやすくなります。
では、「フロービジネス」をやっている企業はどのように「ストックビジネス」を始めたらよいのでしょうか。
小売業を例に考えてみましょう。
小売業で資産として保有しているものとして考えられるのは、顧客への販売データです。
いつどの店舗で、どのような商品が販売されたのかというデータですね。
このデータは資産として、仕入先(メーカー)に販売することができます。
メーカーにとってみれば、このような小売業の販売データを入手できれば、新商品開発の参考になりますから欲しいデータなわけです。
一方、小売業からすれば販売データはいわば自動的に溜まっていくものですので、追加的なコストはあまりかかりません。
この資産を利用しない手はないということです。
このように、自社が保有している経営資産を洗い出して、どのように販売(マネタイズ)するかを考えることが大切です。
■【個人編】今実施している「フロービジネス」を「ストックビジネス」に生かすには
サラリーマンを例にして考えてみると、サラリーマンは自分の労働力を企業に対して売っているビジネスモデルと考えることができるので、典型的な「フロービジネス」です。
そのため、自身が働けなくなってしまうと収入が0になってしまいます。
現在のような変化が激しい時代において、自身が働けなくなってしまうリスクも考えて「ストックビジネス」にも手を出すのが良いと考えます。
例えば、不動産投資をやってみる、ブログを始める、音声配信を始めるなど。
すぐ収益には結び付かないかもしれないものの、自分の資産となる不動産・文章・音声を作り始めるというのは非常に大切なことです。
文章・音声については、現在自分が「フロービジネス」として実施していることで獲得した仕事のノウハウや知識を発信することから始めれば、負担も少ないです。
■まとめ
「フロービジネス」と「ストックビジネス」には、それぞれを補完する特徴があることがわかります。
「フロービジネス」だけを実施している企業・個人は、現在の資産をうまく生かして「ストックビジネス」を行っていきましょう。