今回の教養のテーマは「哲学と宗教とは何か」についてです。
このテーマについて教えてくれるのは、立命館アジア太平洋大学学長 出口治明さん著書の「哲学と宗教全史」の「はじめに なぜ、今、哲学と宗教なのか?」の部分です。
この部分の中身に入る前に、なぜ「哲学と宗教全史」を読み進めようと思ったのかについて述べたいと思います。
目次
なぜ「哲学と宗教全史」を読むのか
辞書によると哲学と宗教の定義は以下のようになっています。
「哲学」:世界・人生などの根本原理を追求する学問。 古代ギリシャでは学問一般として自然を含む多くの対象を包括していたが、のち諸学が分化・独立することによって、その対象領域が限定されていった。
しかし、知識の体系としての諸学の根底をなすという性格は常に失われない。
「宗教」:神・仏などの超越的存在や、聖なるものにかかわる人間の営み。古代から現代に至るまで、世界各地にさまざまな形態のものがみられる。
教養を身につけるにあたり、この哲学と宗教の理解は欠かせないと考えています。いずれも人間の根本に踏み込んで考えるものであり、「自分の考えをつくるための思考の土台をつくる」ことに必要不可欠ではないかと考えるためです。
また、「哲学と宗教全史」はビジネスパーソン向けに描かれている書であることから、本書を読み進めることとしました。
【要約】「哲学と宗教全史」 「はじめに なぜ、今、哲学と宗教なのか?」
「なぜ、今、宗教と哲学なのか」、それは現代は世界をトータルに理解する必要性が高まっていることと関係しています。はるか昔から人間は以下の2つの問いを考えてきました。
・世界はどうしてできたのか。また世界はなんでできているのか? ・人間はどこからきてどこへ行くのか、何のために生きているのか? 「哲学と宗教全史」 P9 より引用
この問いかけに答えてきたのが哲学と宗教であり、さらに宗教から派生している自然科学です。
人類の知の葛藤から生まれた哲学や宗教を学ぶことは、ビジネスにも役立つ。仕事のヒントや新鮮な発想をもたらしてくれます。
世界を理解するためには、宗教と哲学が必要
教養というと私がまず思い浮かべるのは哲学と宗教です。それがなぜかと言われるとうまく答えられませんでしたが、この部分を読んだことによってすっきりしました。
根本的な問いに答えようとしてきた哲学と宗教は、世界のあらゆることを考える基盤となる存在であり、教養として身につけることに意義があるのですね。
それは、社会にどのような価値やインパクトをあたえられる存在になれるかと考えた時に、より広い視野で世界をみないといけないと思うからです。
そのような観点からも哲学・宗教を学ぶ意義は大きい。そのように考えました。