この記事では、「NFTアート作品を買って儲かるのか」という観点で、
NFTアートの可能性について解説していきます。
目次
現時点での私の結論
まず、この記事を執筆してる時点(2022/3/22)での私の結論はこちら。
NFTアート作品は儲かる作品も存在するが、その選別は非常に難しい。
それよりも、NFTアートクリエイターを応援する気持ちで購入するのが良い
なぜそのような結論に至ったのか解説していきます。
NFTアートが盛り上がった背景
まず、NFTアートが盛り上がった背景から確認していきましょう。
1:CryptoPunks(クリプトバンクス)
NFTアートが盛り上がったきっかけの1つに、世界最古のNFTコレクションと言われる、CryptoPunks(クリプトバンクス)の作品が高値で取引されたことがあります。
CryptoPunks(クリプトバンクス)は、Larva Lab(ラルバ ラボ)社にて2017年6月から始まったNFTアートプロジェクトです。
https://opensea.io/collection/cryptopunks
その特徴は、非常にシンプルな24×24ピクセルアートで、ゾンビを基調としながらAIによって生成されていることです。
(※ AIによって生成されているアートを(ジェネレイティブアート)と言います)
この、CryptoPunks(クリプトバンクス)の1つの作品が、2021年1月、約7,900万円で取引されたことで世界中で話題になりました。
購入したのは、デジタルグッズやデジタルアートなどのコレクションに投資するための自律分散型組織(DAO)「フラミンゴダオ(FlamingoDAO)」です。
また、2021年8月には、VISAがCryptoPunks(クリプトバンクス)の作品を購入したことで、非常に大きなニュースになりました。
Over the last 60 years, Visa has built a collection of historic commerce artifacts - from early paper credit cards to the zip-zap machine. Today, as we enter a new era of NFT-commerce, Visa welcomes CryptoPunk #7610 to our collection. https://t.co/XoPFfwxUiu
— VisaNews (@VisaNews) August 23, 2021
2:Hashmasks(ハッシュマスクス)
次に紹介したいのが、Hashmasks(ハッシュマスクス)です。
こちらの作品は、スイスに本社を置くSuum Cuique Labs(スーム・スイック・ラボ)社がプロデュースしたもので、70名以上のクリエイターが8カ月もの期間を要して準備した16,381体の作品集です。
こちらの作品集が、2021年1月28日の発売と同時に即完売したことで、一躍有名な作品集となりました。
なぜNFTアートが高値で売買されたのか
「CryptoPunks(クリプトバンクス)もHashmasks(ハッシュマスクス)もなんでこんなに高値で取引されたの?」
ここまで読んだ方はこういう疑問を持ちますよね。
もちろん、それぞれのアートの魅力があることも確かなのですが、それ以上に押さえておきたいポイントとして「希少性」が挙げられます。
NFTはブロックチェーン技術を背景として、トレーサビリティ(追跡可能性)の高い透明性を持っています。
そのため、「誰が(どのウォレットが)」・「いつ」・「いくらで」取引したのか全世界の人が調査することができます。
また、NFTはノンファンジブル、つまり非代替性という特徴を持つことから、同じ物を2つとして作れないという特徴があります。
NFTについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
CryptoPunks(クリプトバンクス)は1万作品しかないし、Hashmasks(ハッシュマスクス)も1万6381作品しかこの世に存在しないわけです。
この希少性が投資家を魅了して、高値での取引成立となっているのです。
とは言え、NFTアート投資はリスクが高すぎる
このように、非常に高値で取引された実績があることから、NFTアートを投資目的で購入しようとする方もいるかもしれません。
しかし、それはおすすめしません。リスクが高すぎるからです。
ビットコイン(BTC)やイーサ(ETH)といった暗号資産(仮想通貨)はブロックチェーン技術を背景とした価値があるため投資対象と考えてもよいです。
しかし、NFTアートの場合は、NFTの希少性という点は価値としてあれど、「そのNFTアートをみんなが欲しがるか」という点を見間違えると、全く無価値のものを買ってしまうリスクがあります。
世界最大のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaを見ると数多くの作品が並んでいますが、販売開始から数カ月たっても1度も購入されていない作品なども多くあり、その見極めは非常に困難でリスクを伴います。
OpenSea:https://opensea.io/
NFTアーティストを応援する気持ちで作品を購入しよう
ということで、私はNFTアートを投資目的というよりは「NFTアーティストを応援する気持ちで購入する」のが良いと考えます。
NFTアートが盛り上がっているといってもまだまだ規模は小さいです。
こちらのツイートをご覧ください。
2022/3/22現在の OpenSeaの取引量を確認してみると、
・取引ウォレット数(月間):396.56k(約40万)
・取引量(月間):22億ドル(約2,640億円)
・取引数(月間):215万取引<参考>
・ETHの時価総額:約41兆円
・BTCの時価総額:約93兆円まだまだNFTは伸びる余地あり
👇— はる|本業と副業で収入UP (@haru_2006pp) March 22, 2022
世界最大のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaでさえ、月間取引量は2,640億円程度です。
ビットコインやイーサの時価総額(93兆円、41兆円)と比較してもまだまだ伸びる余地があります。
まだ市場が成熟していない状況ですから、「NFT市場を盛り上げよう」という気持ちで、NFTアート市場に算入して頑張っているNFTアーティストを応援する気持ちが大事と考えています。
わたしのNFTアート購入方針も、基本的に「NFTアーティストを応援する気持ち」であり、作者の作品に込めた想いなどを拝見して購入するかどうか決めています。
(ちなみに、トップページとアイキャッチ画像はNFTアーティストのpanさんの作品です。わたしは、彼女の作品に込めた想いに共感して複数作品を購入しています)
panさんのOpenSeaのページ:https://opensea.io/collection/monochromegirlseries
panさんのnote(作品に込めた想い):https://note.com/monokuro_girl_
純粋な投資よりも、このような「応援」の気持ちで購入してみると、NFTアートをより良く楽しめるようになりますよ。
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